顎関節症は治るのか顎関節症は治るのか

顎関節症は治るのか

正確に言えば顎関節症は痛みを軽減することはできますが、完治することは難しいと言わざるおえません。なぜならば顎は膝や肘の関節のように休ませる事が出来ないからです。
顎関節症の一番の原因は外傷です。よくストレスが原因だと言われていますが、そうではありません。
肘や膝であれば、痛みの原因が外傷による場合、ギプスなどで固定して関節を休ませることが可能なため一定期間で痛みがなくなります。
しかし、顎関節は毎日食べたり、会話をしたりと、使わない(休ませる)ということができないため、治療が難しく、完全に治そうと思っても難しいのです。

では、完治が難しいならば、どうすればいいでしょうか。それは「どう痛みを出さないように顎関節を安定させるか?」ということであり、そのために「どのような治療をするか」を考えることです。そして、治療を考えるためには「原因」を知ることが重要です。

間違ってもいきなりマウスピースで治療しましょう、というのはダメです。

けして、マウスピース治療を否定するわけではありません。ただ、顎関節治療=マウスピース、全ての患者さんに第一選択がマウスピースというのは間違っていると名取歯科医院では考えています。
現在、多くの歯科医院では、患者さんが顎がおかしいと訴えると、ほとんどの場合歯科医師はマウスピースで対処しようとします。
しかし人間ロボットではありません。人それぞれ関節の状態も違うので、対処の方法も違います。
まず治療方法ありきではなく、本当に最初に知るべきなのは原因です。

実際に名取歯科医院に問題を抱えて来院される患者さんの中で、マウスピースをして改善したという患者さんは非常に少なく、逆にマウスピース治療後に症状が悪化したという患者さんもいらっしゃいます。
私自身も昔は顎関節症患者でしたが、マウスピースでの治療は残念ながら効果がなく、どうしたらいいのか治療方法が見つからず悩み迷った一人です。

最初にお伝えしたように、顎関節症の治療は「どう痛みを出さないように顎関節を安定させるか?」という点が大切になります。そのためには「どうしてこのようなことになったのか」、その原因を知ることがとても重要です。
そのため、名取歯科医院では、顎関節症の治療はもちろん、インプラントや審美治療などの歯科治療の際にも精密検査を受けて頂き、見えない部分、レントゲンや噛み合わせの検査、そしてMRIの画像診断など様々なデータをとります。それらの膨大なデータを基にすることで、歯科医師としての私たちはより精密に正確に原因を知ることができ治療計画をたてることができるようになりました。また、患者さんご自身にも理解ができるようになり、双方の信頼関係がより良くなることにつながっています。